もはや恋人という存在ではなく、そこにあるのは形のないものでしかない。あえていうなら雰囲気ぐらいしか残ってないのだが、それが消えてなくなる前に書き留めておく。
白いメロディー
会社の同僚のおみやげでもらった。全国の恋人探しを続けていることを知っている同僚から「こういうの探してるやつですよね?」と言われてもらったものだ。金箔の文字で水上高原を過剰にアピールしていて、なんか自然いっぱいで牧場とかあって牛乳がおいしそうで、これもおいしいんだろうな…と期待感をあおる。
裏をめくってフリーダイヤルの番号をチェックすると、0120-223110になっている。本家以外の派生形の全国の恋人に書いてある番号と同じだ。
であるなら、大阪の恋人をはじめ、全国の恋人を束ねているといってもいい長登屋が販売しているのかと思ったら、全然違う社名があった。貼ってあるシールの印字は同じデザインなのだが…。ところで他の恋人でもいくつかあったのだが、社名の後に個人名が書かれている場合があるのは何なのだろう?
社長なのだろうが、あえて書く必要があるのか謎。
印刷された包装紙にくるまれており、はがすとただの白い箱になる。
個包装のデザインのほうが、リボンのあしらいなど、本家といえる白い恋人を意識している気がする。
開けると大きさとかも、大阪の恋人などの長登屋系恋人と変わらないようだ。本家はもう少し大きく、チョコもクッキーからはみ出るぐらい量がある。
パッケージには、「水上高原」とあるのでやはり自然が豊かだから牧場でもあって、牛乳とか使ってるのかなーとか思ったのだが、味はなんということもなく…全国に散らばる長登屋系恋人と同水準だった。残念。
で、こんなのがあるんだなー、メロディーっていうのはバージョン違いとしては盲点だった気づかなかったなーと思っていたら、水上高原以外にも存在していた。
白いメロディー(蔵王)
蔵王は手書きでなく明朝体フォントになってしまったが、金色の存在感はそのまま。イラストも水上高原と同じだ。ただこの洋館だと、「高原」のほうがしっくりくるかもしれない。蔵王だと樹氷とかスキーとかもっとダイナミックな自然の印象が強く、小洒落た避暑地的イメージから遠い。
問い合わせフリーダイヤルは水上高原のと同じだ。
こっちの販売者には個人名が入ってない。
包装紙をはがすとまったく区別がつけられない。
個包装も同じ。
ということは味も同じになってくる。
白いメロディー(神戸)
水上高原、蔵王と続くので、自然に囲まれて温泉やウィンタースポーツが楽しめそうなリゾート地にしかないのかと思っていたら、意外に都会的なところに存在していた。洋館のイラストは共通となっていたが、神戸ならそこまでイラストのイメージから遠くないかもしれない。山の手にある洋館。
販売者は神戸ではなく、大阪の会社になっていたのはちょっと残念。地元感が薄れてしまう。
問い合わせフリーダイヤルはほかの2つと同じだった。不思議なのは、メロディーだけ共通なのではなく、他の恋人の多くも共通だということだ。お菓子専門のコールセンターということなのだろうか。
包み紙をはがしてみた。何もなし。
他のメロディーもそうだったのだが、プチプチが挟まっていた。クッキーが割れないような親切設計…と思っていたが、メロディーではなく恋人と比べると
恋人のほうは斜めにすることによって積み重ならず重さを分散してるから緩衝材が要らなそうだということがわかる。
緩衝材を取ってみたが、個包装は3種共通のもの。
何もかもがむなしくなるほど味も共通(しかもいまひとつの味)。