全国の恋人たち(40) イメチェンした恋人たち
しばらく見ない間にすっかり外見が変わってしまった恋人がいたので紹介する。
東京の恋人
「あなたが好きだから」「TOKYO no KOIBITO」の文言以外が一新されている。オリジナルの東京の恋人はこんな感じ。
商品名の下の謎の英文もあるのだが、これは変更になっている。
書いていたのは
This will provide you with deliciousness for your relaxing tea time and for your happy talking time.
オリジナルはなんて書いてあるかというと
It is fit sweets in memories of travel. Everyone must eat sweets. It is very pleased. It is a present from Tokyo.
で、以前もこの謎の英文については書いたが、オリジナル東京の恋人をはじめとする長登屋系恋人のパッケージは、最後の「Tokyo」がそれぞれの地域で異なるだけで同一の文章になっている。辞書片手に不慣れな英作文作ってみましたみたいな文章から、ちょっとこなれたものに変わったような印象を受ける。英語が得意ではないのであくまでも印象だが。
裏面は黒い。販売者は…
カタカナのナガトヤで、オリジナル東京の恋人と同じ。しかしこの「オリジナル東京の恋人」という表現も、そもそもの元祖白い恋人のことを念頭に置くとどうかと思うが、便宜上このままにしておく。
オリジナル東京の恋人は、箱に直接プリントされていたが、これは包装紙にプリントがあり、はがすと箱には何も描かれてない。
オリジナルにはなかったプチプチシートが入っている。割れやすいのか?
シートを外した。
「チョコがけクッキー」と書かれていたので看板に偽りはない。クッキーがハートの形になっていて、てらいのない豪速球をまっすぐに投げてきた印象だ。白い恋人よりもわかりやすい恋人感がある。チョコが全体にかかっておらず、ケチケチするなよと思うが、持って手が汚れないようにする気配りなのかも…とすぐに思い直す。ホワイトチョコの上のピンクのラインが2本あり、デザインへの意識は少しあるようだ。撮ったときは暑かったのでチョコが溶けてしまい、若干見栄えが悪くなってしまったが、味は悪くない。
面白い恋人DX
バージョン違いはどう表現されるのか。味が変わればバージョン変えてもいいのか。そもそもバージョンが変わるなら何が違っているべきなのか。
面白い恋人DXは、白&青ベースのオリジナルから一転、黒を基調にした色使いになった。金色の使い方がデラックスな雰囲気を盛り上げる。ちなみにオリジナルはこれ。
裏面。発売元はよしもとプロダクツエンタテインメント。販売者はサンタプラネットというところで、面白い恋人以外にも、吉本絡みのお菓子をいろいろ作っているようだ。
紙の包み紙をはがすと、箱にはモノクロのプリントがあった。これはこれでキリッとしててよい。
中身はまた金ピカ仕様に逆戻り。文字が白いのと黒いのとがあり、中身が違うようだ。DXと言ってるだけに手間がかかってそう。
黒い方。ゴーフルの片方にチョコレートがコーティングされている。チョコを挟んでいるだけの普通の面白い恋人と比べると、多少贅沢な雰囲気はある。
こっちは裏。いや、こっちが表なのか???でもこれもどうせなら両面チョコでもいいのだけれど…。
こっちがホワイトチョコバージョン。なんか紅白饅頭みたいに2色並んでいるのはちょっと面白い。コーティングだけじゃなく、挟んでいるものも違うようで、白いほうはなかもホワイトチョコだが、黒いほうに挟まっているチョコはちょっとオレンジっぽい色が付いている。みたらし味なのかな?とも思ったが、原材料名にはみかん果汁粉末が入っていたので、どうもそれらしい。
大阪の恋人SPECIAL
面白い恋人にDXを取られたので(想像)大阪の恋人はSPECIAL化していた。箱も定番フォーマットであれば白ベースなのだが、ここでは特別感を出すためか赤をベースにしている。元々の大阪の恋人は
で、「めっちゃ好きやねん❤︎」から「ものごっつ好っきゃねん❤︎」とキャッチコピーもアップグレードしている。ただSPECIALになることによって、見た目からは大阪の地元要素がすっぱりなくなっている。大阪城も通天閣も、四隅にあったお好み焼きのコテすら姿を消している。そうした大阪臭を一掃してまでSPECIALな存在になりたかったのかと思うと切ない。
裏返しても赤い。ここに書いてあるお願いなどの文言はオリジナル大阪の恋人をはじめとする長登屋系恋人と変更はなし。
販売者はカタカナのナガトヤ。名古屋が本社の長登屋は、東京や大阪の拠点はナガトヤ表記になっている。
中の個包装が金色だ。ほかの恋人たちの個包装は外側のパッケージからそう遠くない、白を基調にしたデザインがほとんどなので、ここにもSPECIAL感はにじみ出ている。個包装に必ず書いてあった「KOIBITO」の文字がなく、アーモンドラングドシャとしか書いてない。アーモンドラングドシャの略なのか「AL」ってロゴっぽく書いているのはちょっと唐突で、そこはSPECIAL感を出そうとするあまり空回りしてるようにも思える。
実際の中身は見た目、大きさともに全然変わらないので若干拍子抜けだが、パッケージや個包装でもアピールしているように、アーモンド味なのがSPECIAL要素なのだろう。確かに味は、別フレーバーの長登屋系恋人の中ではおいしいと思う。面白い恋人に対抗して生まれた大阪の恋人は、全国の恋人の中でも特別な存在のはずで、長登屋としてもその栄光を称えたいということなのだろうか?
以下、パッケージだけマイナーチェンジしたやつを並べておく。
白い大阪
左が旧、右が新。通天閣が使えなくなったとか大人の事情だろうか?新しい方の白い大阪のロゴが70年代ぐらいのいなたさを感じていい感じだ。
大阪環状線の恋人
大阪環状線に新車両(New Face)が登場したタイミングで変更になったものらしい。以前からJR西日本は大阪環状線のイメージアップ戦略を繰り広げているようで、
この恋人についてもその戦略の一環ではないかと思われる(わざわざ「JR西日本商品許諾化済」との記載あり) 。
全国の恋人たち(39) 関西にまだまだまだいた恋人たち
関西は面白い恋人を生んだ土地だけに、恋人のラインナップも充実している。もちろん過去に何度も紹介しているが、
追加で見つけた人を紹介しておきたい。
白城の恋人
「白城」という言葉はたぶん造語だと思うのでちょっと身構えてしまうが、どうも姫路城のことであるらしい。だったら白鷺の恋人とかがいいと思うのだが、商標の関係なのか、それとも平成の修理を経てかなり白くなった城をアピールしたいのか、白城になっている。全体のデザインは大阪の恋人などと同じフォーマット。販売者が長登屋なことが多いので長登屋系恋人と呼んでいるもので、もちろんこれも販売者を確認するとナガトヤになっている。
名古屋が本社の会社で、大阪の拠点はなぜかカタカナ表記。
これは姫路城の鬼瓦なのだろうか。
この四隅にあるコマ、知らなかったのだが姫路独楽というのがあるのか。城、鬼瓦、コマ、ちゃんと和の統一感があり、担当者のやる気を感じさせる。
これはパッケージ裏。長登屋系恋人共通のデザイン。
中身の見た目も共通…。
何度か書いているが、長登屋系恋人は箱をいったん開けるとあとは共通仕様(味も)なのが悲しい。
宝塚の恋人
宝塚の劇場で売っている恋人。宝塚歌劇の観劇ついでに購入する公式グッズ的な要素もあるので、パロディとはいえ作りに気合いが入っている。なんとなく劇場の外観の雰囲気に合わせてるのだろうか?もう少しフォルムを本物に近づけてもいい気がする。
裏からみたところ。
製造者は福進堂総本店。和菓子の老舗のようだ。外見はいかにも洋菓子っぽいのだが…。
屋根の窓のあたり、立体表現がいい感じだ。
外見のハイカラ風なところと、中の個包装の「やわらか焼き」の字面がいまいちしっくりこない。
この形は…瓦せんべいか。宝塚歌劇と瓦せんべいのイメージがやはり結びつかない。ただ焼き印のイラスト、TAKARAZUKAの文字や配置はいかにもハイカラっぽい感じがしてそこだけは宝塚歌劇と合うように思う。形が瓦せんべいなだけで、食べるとちょっとしっとりしている。パッケージには「カステラ風やわらか焼」とあったし。食感は屋台のベビーカステラに近い。堅くもなく、柔らかくもなく、変な食感。もう少し柔らかいといいのかも。