山梨の恋人
以前より「富士山は山梨のものなのか静岡のものなのか問題」について2県の間で激しい議論が繰り広げられているが(県境すら決まってない。国土地理院の都道府県にまたがる境界未定地域[PDF:49KB]参照※2017年10月1日現在)、恋人界でも激しい富士山帰属争いが展開しているようだ。富士山とはどこにも書かれていないが、「わが県には山がある」アピールがすごい。
「山があるのに『山梨』」。山梨観光のキャッチコピーにしか見えない。山以外には何も描かれていない。山梨の名物というと…ほうとう、武田信玄、信玄餅、ブドウ、富士五湖…そのどれもがここには存在しない。このパッケージは、うちは富士山だけでいいんです!という潔さがある。ちなみに、前に紹介した静岡の恋人達はこうなっている。
静岡も富士山だけじゃん!と思ってよく見ると、飾り罫のあたりにウナギとかお茶の葉とかがあしらわれていて、富士山しかないんです!という切迫感あふれる山梨よりも心の余裕が感じられる。
この恋人、ラングドシャクッキーではなくてフィナンシェだったりする。なので、静岡のようなスタンダード長登屋系だと「(地名)no KOIBITO」と書かれていることが多いのだが(静岡の恋人達は「SHIZUOKA no KOIBITOTACHI」になっているが)、ここでは「yamanashi lovers」になっている。
だが、販売者名が書いてあるシールの印刷は長登屋系共通デザインだった。
裏にあるフリーダイヤルは0120-223110で、これは長登屋系共通のもの。ラングドシャクッキーとフィナンシェ、同じ工場で作ってたりするのだろうか?(それはないか)
包装紙に印刷されていたので剥がすと箱は真っ白。
で、開けるとこんな。富士山がうっすら見えてる感じがいい。
フィナンシェはしっとりしてて悪くない。甘さもほどよい。
黄色い恋人
すでに黄色い恋人は別に存在している。JR西日本で働いている恋人と、横浜にいる恋人だ。この恋人は山梨県産の黄桃が使用されているため黄色いようだ。山梨感はさほどなく、とにかく黄桃押しのデザイン。
この恋人は「Kiiroi Koibito」。いろいろバリエーションがあるな。下の英文も、長登屋系基本フォーマットとも山梨の恋人とも違っている。
販売者は山梨県の露心庵というところ。この販売者のシール印刷も長登屋系共通だが…
問い合わせフリーダイヤルも、他の長登屋系と同じ。ただ、表のデザインは「黄色い恋人」の文字ロゴのフォント以外オリジナルなものだ。
だから個包装のデザインも長登屋系共通のものではない。参考までに、長登屋系共通のデザインはこうなっている。
黄色い恋人の個包装を開けてみると、
あ!これは焼き印か?過去に紹介した妖怪の恋人はクッキーに絵柄がプリントされていたが、この恋人はハートの形に凹んでいる。恋人のお菓子なんだから、なんでこれまでどこの恋人もやってなかったのかというぐらいしっくりきている。
あまり桜桃の味は主張しておらず、控えめ。そういえば桜桃かも…ぐらいの感じ。すっとさわやかでおいしい。ハートの焼き印と相まって好印象。だが、チョコは黄色じゃなくて白にしか見えなかった。
軽井沢の恋人
軽井沢の恋人というと軽井沢夫人とか思い出してなんとなくエロティックな印象。いや、リゾートで出会った男女のさわやかなイメージか?どちらにしろ、軽井沢が最先端の流行のリゾート地であった80年代から時間が止まっているような古さを感じる。国の重要文化財にもなっている旧三笠ホテルのイラストがあしらわれているが、これは金色で印刷されていた。
この「チョコデコレ」って聞き慣れないけどそんなに一般的な言葉だっけ?チョコでデコレーションしてるということなんだろうけど…
販売者は信州芽吹堂。このシールは長登屋系共通のデザインだ。
箱の裏の写真を撮るのを忘れてしまった。
ラングドシャではなく、外箱にも描いてあったこういうクッキー。チョコをケチっているように感じるのは甘い物好きだからだろうか?
裏にはかかってない。表面を全部チョコでコーティングしてもいいんだぜ…
黒部の恋人達
黒部ダムの手前にある長野の大町温泉郷に行ったとき、立山プリンスホテルというところに泊まったのだが、そのホテルオリジナルで販売していたのがこの恋人。
製造者はタカチホ。
ここは以前に触れたことがある。タカチホの子会社、札幌旬彩堂がこれを出していた。
ただこちらのほうは長登屋デザインの影響はない。本家の白い恋人の影響もほぼない。
包み紙をはがす。真っ白な箱。
なかはウエハースだった。ビックリマンチョコみたいな感じだ。
ってあれ?確か箱には「抹茶ミルクチョコクッキー」と書いていたような…
抹茶ミルクチョコの部分は合ってるんだが、釈然としない。
アルプスの恋人
これも大町温泉郷で出会った恋人。
箱の裏には賞味期限が記載されていた。
販売者は大町市の業者で、ちゃんと地元産だった。この田中屋は
雷鳥の里というお菓子を出しているところ。なんかこっちは見たことある。
なかは藍色のものと白いものが混在していた。味はホワイトクリームとブルーベリークリームのふたつあるようだ。
中身のクリーム部分が違うだけで、外見は変わらない。
こっちはホワイトクリーム。味だが、この甘味料まんまっぽいのはちょっとかんべんしてほしい。
ブルーベリーのほうは…これもバタークリームみたいな脂が過剰。どちらもまずい。
あと、長野県だと白い針葉樹というのがあり、本家に勝るとも劣らない味わいなのだがこれは以前紹介したのでそれを参照してもらいたい。