もともとは地方の観光地の土産物屋でたたずんでいる存在だったはずだが、どこかで時空が歪んでこういう恋人が生まれる。
どあらの恋人
中日のあいつが大フィーチャーされている。ただでさえ白い恋人の影響下にあるのに、さらにどあらときて、人のふんどしで相撲を取る感がさらに増すのだが、よーく見ると
中日ドラゴンズのコピーライト表示が入っている。
箱の横にも中日球団承認とある。
長登屋系の中でも、JR西日本と組んだ大阪環状線の恋人とかと同じく、企業コラボしたものだ。それにしても、中日には仁義を切るが、石屋製菓には仁義を切ってなるものかという、静かだが力強い自己主張を感じる。
個包装にはちゃんとどあらの恋人と書かれていて、妙なやる気を感じる。
味はプレーンな王道の長登屋系。
ベルの恋人
まずベルって何だっけ…?というところからはじまる。
よーく見ると、オリックスバファローズのコピーライトが入っている。ベルの正式名称(?)はバファローベル。オリックスバファローズのマスコットを、兄のバファローブルとともに務めている。愛嬌たっぷりの優しい妹らしい。
プロ野球という文脈を超えてメジャー級ゆるキャラの座をキープしていたどあらに比べると、知名度が劣るのは否めない。それを考慮したのかはわからないが、
グローブとバットとボールが描かれていて、自分のルーツは野球にあることを強調している。地方PRのお役所ゆるキャラとは違うのだというアピールだ。
販売者はカタカナのナガトヤ。長登屋は大阪と東京のみ社名がカタカナになっている。謎だが、あまり深く考えないことにする(たいがいこういうのは意外とささいなどうでもいい理由のことが多かったりするので)。また、ここにはバファローズ承認シールが貼ってある。「※ストロベリーパウダーは全重量の0.45%を使用しております。」という注意書きもある。そういえば、ストロベリーラングドシャって書いてあった。ただ、全重量の0.45%使用とあっても、それが「意外と多めに入れました!」なのか「期待よりも少なめです、すみません」なのかがさっぱりわからない。
このあたりは長登屋系の王道。どあらは違ったのに、こちらの個包装のデザインはどストレートな長登屋系だ。
赤い。ほんのりストロベリー味が甘ったるくもなくていいと思う。
そして、さらにこの路線を追求していくとこうなる。
カープの鯉人
広島東洋カープのキャラクター、カープ坊やがフィーチャーされている。もうここには恋人はおらず、「鯉人」しかいない。なので厳密にいえばここで取り上げるべきものではないのだが、あえて入れてみた。やはり半魚人的な何かなのだろうか?
カープ坊やとカープのロゴが目立つが、この右上と左上の鯉のあしらいがいい。また、よく見ると背景に目とうろこがあり、全体で鯉のぼりを思わせるデザインになっているところが面白い。長登屋コラボ系のなかでは、出色のデザインではないか?カープにはもうひとり、スラィリーというキャラがいるはずなのだが、カープ坊やで正解だった。ネーミングも、カープ坊やの恋人って想像できない!というところから「鯉人」になったのかもしれない。スラィリーだったら「恋人」になっていたはずだ。
カープのコピーライトは側面に貼られたシールにあった。
中日もオリックスも前面にあったけど、ないほうがすっきりしてていい。
はいはいこれも販売者は長登屋ねーってスルーしようとすると、まさかの長崎屋だったりするので気を抜けない。長崎屋?といえばサンバードのイメージだけど、広島に別のがあるのか。
創業明治25年って、わりと老舗だな…
裏面の問い合わせの電話番号をチェックすると、ほかの長登屋と同じ番号だったりする。実質長登屋が作って、広島の土産物の販路を持つ長崎屋に売ってもらってるのだろうか?
赤い!カープカラー!長登屋統一フォーマットじゃないし、ここもがんばってる!
肝心の味は普通の長登屋テイスト…。